コミュニケーションには二つの種類があります。一つは「バーバル(言語的)コミュニケーション」、これは通常のコミュニケーションのことで、主に会話のことを指します。そして、もう一つが「ノンバーバル(非言語的)コミュニケーション」と言って、言葉以外でのコミュニケーションがあります。
このノンバーバルコミュニケーションは、第一印象を左右する重要な要素です。声、表情、振る舞い、服装……これらがノンバーバルコミュニケーションを形成するものとなりますが、とりわけ大きなメッセージ性を発するのが、手の動作です。相手の手の動作を観察すると、相手の気持ちをひも解くヒントを得ることができます。では、どのような動きが、どんな感情を表すのでしょうか。
たとえば、相手が服の糸くずを取ったり、シワを直すような動作を見せたりしたら「アナタの意見や態度が気に入らない」と思っている可能性が高いです。自分の話を一旦ストップして、相手の率直な意見を聞いてみる必要がありますね。
自分の体を触る行為は、その部位によって意味合いが大きく変わってきます。首筋をなでる行為は「いらだち」を表すシグナルです。もしアナタが何かを言ったあと、相手が自分の首筋を触り始めたら要注意。すぐにフォローをするような発言を織り交ぜた方がよいでしょう。自分の唇に触れたり、隠したりする仕草は「言いたいことがあるけれども、我慢している」というサインです。打ち合わせなどで相手がこの仕草をしていたら、「○○さんはどう思いますか?」と話を振ってみるといいかもしれません。
もちろん、上記のような動作が必ず特定の気持ちを表しているわけではありません。あくまで、「このような動作をする人は、こうした気持ちである可能性が高い」というお話です。ただ、こういった情報も覚えておくと、コミュニケーションの質は格段とアップするはずです。
(1) 手の動作は相手の深層心理を読み解く上で重要なヒントであり、たとえば首筋をなでる行為はいらだち、唇を隠す仕草は不快感を表している。